刺し子 ~ふくしまさし子シリーズ~

東北地方に古くから伝わる「刺し子」。

昔は貴重だった布を繰り返し縫い合わせ補強をし、継ぎ合わせ何度も使用していました。
一枚だと薄くて寒い布も、重ねて刺すことで布と布の間に空気の層が生まれ保温性が高まります。寒さの厳しい土地の生活の知恵です。

女性たちは一日の仕事を終えた夜や、畑仕事ができない寒い時期に家族のことを思い、図案に様々な願いを込め一針一針さしていたそうです。

 

*福島県南会津町の南郷刺し子について*

私たちが住む福島県にも、南会津町南郷地域の「南郷刺し子」があります。
南郷刺し子で作られている刺し子袢纏は全体に数種の模様を刺す装飾的にも美しいものです。
地域の女性たちが、旦那さんを思って一針一針丁寧に刺して作られた袢纏は、晴れ着として着られていたそうです。

現在では、この文化を蘇らせようと南郷刺し子会の皆さんが袢纏を作っていらっしゃいます。
また、南郷地域に生まれた一歳の誕生を迎えた子どもには、南郷刺し子会の方々によって作られた「刺し子ベスト」を送るという素敵なイベントも。

刺し子ベストには子供達の健やかな成長を願い、麻の葉や亀甲など数種の模様が刺されています。

 

*ふくしまさし子シリーズの開発秘話*

東北に生きた女性たちの誇れる手仕事を、ベルフォンテは今の時代にも伝えていきたいと思う中で、「ふくしまさし子シリーズ」は生まれました。

無心になって手を動かす時間が、現代を忙しく生きている私たちには特別な時間です。
刺し子は今も人の手でしか作れません。
人が刺して作り出すからこそ伝わる温かさや、優しさがあります。
手に取ると、図案に込められた思いが伝わります。

今も昔も変わらない、誰かの幸せを願う時間。
「ふくしまさし子」という架空の女性が、今日も誰かを思ってちくちくと手を動かします。

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2020-02-01 | Posted in 地域資源